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嘘の情報

今日は、緩和ケアの専門医と面談をしてきた。
そういえばこの面談、お金の請求はなかったけどいいのかな。
これから請求されるのかな。。。

大学病院からこれまでの母の治療と状態を記録した資料が提供されている。
この緩和ケア専門医はこれを読んで、いろいろ質問をしてきた。

医師は同じ言語を使うから、この説明書を読んだ時点で、この医師は大学病院が持っている見解をまったくそのまま理解したように見えた。
つまり母は体力がかなり減退していて、もう化学治療ができず、これからは死がおとづれるまで、一日一日を大切に生きてもらうしかないということ。

そして、この医師は私達家族が、母に対して、転院する意味をどのように説明しているのか訊いた。
私は、「化学治療は当分難しいようだから、近所の病院で体力回復をはかろうね」と説明していると言った。
医師は、それはある意味、嘘の情報ですよね。と言った。

わかんない。嘘とは思ってなかったけど。。。私、本気でそう思ってたんだけど。
大学病院の情報提供書を読んだだけでは、この医師がそう思うのは仕方ないよね。

まあでも悪い医者ではないと思う。真剣な目をしていたし、もし母があと3ヶ月の命ならそれをそのまま伝えることで、緩和治療の目標設定ができ、ありえない希望ではなく、一日一日の中に希望を見出すことができる、と言った。希望は大事だと。

それはそのとおりかもしれない。でも医師が3ヶ月と言ったからといって、3ヶ月しか生きないとは限らないし(実際、今日の母の衰弱を見ると3ヶ月どころか1ヶ月ももつのか?と思うけど)、医師が驚くような回復をした患者のことは日常茶飯事とは言わないまでも、いくつも耳にしたことがある。余命を告げることだってある意味嘘の情報では?

母にとって、心が一番楽になるようにしたい。
母は「こんなにみんなに良くしてもらって治らないわけがないね」と言うこともあれば、「私はもう何もいらない。形見もあげたし」(伯母にダイヤのネックレスをあげたらしい。私、何ももらってないけど)、などと言うこともある。

身体は衰弱するばかりなのに「治るかもしれない」と希望をもつことは、心の葛藤を大きくするだけかもしれない。
もうすぐ死ぬんだということを、もし前向きに受け止めることができれば、開き直りというのか、ある意味楽になるのかもしれない。でも死ぬことをそんなに簡単に受け止めることができる人がいるのかな。地上の身体は朽ちても天国で魂は永遠に生きると信じている私達クリスチャンでも、「死」は未体験のものであり、やっぱり怖くないといったら嘘である。母もクリスチャンだけど、同じだろう。

嘘ではなく希望を見出せる情報で母を励ましたい。
主よ知恵を与えてください。
by marthymarthy | 2007-05-09 13:05 | 母と癌/mother&cancer


2007年に天に帰った母の闘病記がメインです


by marthymarthy

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